ホームページやパンフレットなどの販促物の制作をWeb制作会社やデザイン会社に依頼する際、複数の業者から見積もりや提案を受け、比較検討することはよくあるプロセスです。相見積もりやコンペ自体は悪いことではありませんが、その際に発注者として守るべきマナーを知らないと業者からの信頼を失い、良好な関係を築けなくなる可能性があります。

業者比較の際に避けるべきNG行為は主に以下の5つです。それぞれについて詳細に解説し、適切な発注マナーを考えていきます。

  • 予算を一切決めていない
  • 業者選定の基準が不明確
  • 提案だけ受けて自社で対応する
  • 結果を連絡しない
  • 横柄な態度を取る

業者に相談する前に、社内で予算を決めることは非常に重要です。予算によって、制作物のクオリティやボリュームが大きく異なるため、あらかじめ金額を提示しなければ制作会社は最適な提案を行うことができません。「予算を伝えると足元を見られるのでは?」と心配される方もいますが、よほど悪質な業者でなければそのようなことは少ないので、発注側が求めているものと制作側ができることの乖離をなくすためにもあらかじめ決まった予算を確保しておきましょう。

もちろん比較検討段階で1円単位まで明確である必要はありませんが、事前に相場を調べたうえで「50~100万円」など目安の予算を設定しておくことで業者の提案の精度が向上します。逆に予算が決まらないまま依頼をすると、業者は抽象度の高い提案をせざるを得なくなってしまうケースもあるので、これにより損するのは結局は発注側です。

複数の制作会社を比較する際、選定基準の明確化は欠かせません価格、実績、スピード、制作体制、企画力など、制作会社にはそれぞれ異なる強みがあるので、自社が何を重視するのかを事前に考えておくことが大切です。

選定基準が曖昧なままでは、最終的にどの会社を選ぶべきか決められず感覚的に選んだ結果、発注後に「思ったものと違う」とトラブルに発展するケースもあります。各制作会社の特徴やこだわりを理解したうえで、自社と相性の良い会社と付き合うことが大切です。

提案まで費用がかからない制作会社もありますが、当然その会社もボランティアではなく受注をゴールに見据えて提案しています。「もらった提案内容で内製すればコストを抑えられる」といった考えは一生懸命提案を考えてくれる制作会社の誠意を踏みにじる行為なので絶対にやめましょう

このような行動は業者との関係を悪化させ、今後の取引にも悪影響を及ぼす可能性があります。「自分が同じことをされたらどう思うか?」という観点で考えることが大切です。

提案や見積もりなど一定の工数が発生する作業を依頼した場合、結果は必ずすべての会社に連絡しましょう選ばなかった業者にも感謝の気持ちとその会社に決定しなかった理由を明確に伝えると好印象です。

他社に決めたことを言いづらいという気持ちもあるかもしれませんが、選ばなかった会社も将来的に何かしらの付き合いが発生する可能性もあるため、発注側から誠意をもって伝えることが大切です

基本的なことですが、「自分は客だから」と横柄な態度を取る発注者は業者から敬遠されがちです。制作会社の担当者も人なので、やり取りしている相手に失礼な対応をされたら提案の質にも何かしらの影響は出てしまうでしょう。

発注するしないにかかわらず、業者とは円滑なコミュニケーションと信頼関係の構築を意識しましょう。

業者比較を行う際に避けるべきNG行為と発注者が守るべきマナーを紹介しました。これらのポイントに気を付けることで、制作会社と良好な関係を築き、より良い提案を受けることができます。適切な発注マナーを守ることが、理想的な販促物を制作する第一歩です。

ホームページ・パンフレット・営業資料などの販促物の制作を検討している企業様のために無料相談を受け付けています。「まずは提案してほしい」「どんな販促物を作ればいいのかアドバイスがほしい」といったご相談も大歓迎です。ご希望の方は問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。